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てんかんの方に向いている仕事や就職について相談できる機関をアンケートをもとに解説

てんかん 仕事

「てんかんの持病がある場合、どのような仕事が向いているのか?」
「てんかんを理解してくれる職場はあるのだろうか?」
てんかんの方が就職活動を行う際、このような疑問を持つことも少なくないでしょう。

てんかんの持病があっても、安心して働ける職場を見つけることは可能です。

本記事では、てんかんの症状や種類をはじめ、仕事をする上で気をつけることなど、アンケートの声をもとに紹介していきます。

働きやすい仕事や職場を見つけるため、ぜひ参考にしてください。

てんかんとは

てんかんとは、脳の神経細胞(ニューロン)が過剰な電気信号を発し、突然の発作を引き起こす慢性疾患です。

発作が起きると脳内の電気信号が乱れ、意識喪失や体の一部または全身がけいれんするなど、様々な症状が現れます。

てんかん発作そのものはほぼ命に関わる病気ではなく、発作自体は数分で治まるケースが多いです。

ただし、放置すると繰り返し発作を起こす「重積状態」の後遺症が残る可能性があるため、適切な治療を受けることが大切です。

次は、てんかんの種類について解説していきます。

参照:国立精神・神経医療研究センター こころの情報サイト「てんかん」
参照:公益社団法人日本てんかん協会「発作の介助と観察」

てんかんの種類

■焦点(局在関連)てんかん
焦点てんかんは、脳の特定部位に過剰な電気信号が発生するのが特徴で「特発性」と「症候性」の2つに分類されます。

特発性焦点てんかんでは、明確な脳の異常は特定できませんが、脳波に異常が見られるてんかんです。主に小児に多く見られ、症状の経過は良好であることが多いです。

症候性焦点てんかんは、脳の側頭葉や後頭葉といった特定の領域に局在する異常が見られます。脳の損傷など明確な原因があり、脳波には焦点性または局在性の異常が確認されます。

■全般てんかん
全般てんかんは、大脳の両側にわたる広範囲で過剰な興奮が起こるのが特徴です。このタイプも「特発性」と「症候性」に分かれています。

特発性全般てんかんは幼年期や若年期に発病することが多く、脳の両側で同時に脳波異常が発生するのが特徴です。発作時は意識喪失を起こすことが多いですが、麻痺やその他の脳の障がいは伴いません。

症候性全般てんかんは、新生児期や乳児期に見られます。精神遅滞や他の神経症状が先行してあり、発作の回数が多いのが特徴です。

てんかんの方が仕事の上で気をつけること

てんかんの方が仕事をする上で最も注意すべき点は、発作のリスクをできる限り軽減させることです。

睡眠不足や過労は発作を誘発しやすいため、規則正しい生活を心掛け、十分な休息を取ることが大切です。個人差はありますが、高温の環境や光によって誘発されやすい場合があり、その場合は快適な温度調整やサングラスの着用をこころがけましょう。

また、仕事中に発作が起こる可能性を考慮し、安全を確保しておく必要もあります。例えば、機械の操作や高所での作業、運転免許を必要とする仕事などは、発作時に大きな危険を伴うため避けたほうがよいでしょう。

安全に働くためには、同僚や上司にてんかんの持病があることを伝え、理解と協力を得ることが重要です。発作が発生しても、周囲の理解があれば迅速に対応してもらえる可能性があります。

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てんかんの持病があり、仕事をしている方の声

今回、てんかんの持病がある方を対象にアンケートを行い、以下の質問に答えていただきました。

  • ・仕事をするにあたって困ったこと
  • ・仕事上で工夫していること
  • ・仕事を探す際に気をつけたこと
  • ・てんかんの持病があり、仕事を探している方へのアドバイス

就職を検討されている方は、ぜひ参考にしてください。

  • 【アンケート概要】
  • 調査時期:2024年4月23日~2024年5月9日
  • 回答数:21件
  • 調査手法:インターネット調査
  • 調査対象:てんかんの持病があり仕事をしている方
  • 調査実施:インターネットリサーチ会社

仕事をするにあたって困ったこと

仕事をするにあたって困ったことの体験談は、以下の通りです。

  • ・てんかんという病気を雇用先が理解してくれない
  • ・月に一度病院に行くため、仕事を休む必要がある
  • ・お酒を飲めないことを理解してくれない人がいる
  • ・手が震えることがあってパソコンが打ちにくい
  • ・無理をすると発作が出るため、受けたい仕事があっても断らざるを得ないことが多い

病院への定期的な通院、パソコン作業時の困難、過度のストレスによる発作の恐れなど、てんかんの方には仕事をするにあたって様々な困りごとがあります。

仕事上で工夫していること

仕事上での工夫として挙がっていた声は、以下の通りです。

  • ・名札にてんかんの持病があることを記載し、倒れた時すぐ分かるようにしている
  • ・一緒に仕事をしている人には、事前にてんかんであることを伝えている
  • ・必ず寝不足状態の時に発作を起こしていたので、十分な睡眠を取るようにしている
  • ・休憩時間は目を瞑って頭を休ませている
  • ・発作が出そうになったら隅で休むようにしている
  • ・必ず薬を忘れずに服用するようにしている

十分な睡眠の確保、周囲へのてんかんの情報提供、適切な休息の取り方など、それぞれ自分に合った方法で工夫している様子が伺えます。

仕事を探す際に気をつけたこと

仕事を探す際、実際に気をつけたこととして挙がっていた声は、以下の通りです。

  • ・面接時に持病について話し、てんかんに理解のある職場を選んだ
  • ・高所での作業がある仕事は危険なので避けた
  • ・自分一人に責任がかかるような状況を避けられる職場かどうか確認した
  • ・柔軟に働けるか確認した
  • ・障がい者に対して寛容な職場、ノルマが緩い職場で働くようにした

いつ発作が起きるか分からないため、高所での仕事は避ける、自分一人の責任が重いポジションは控える、また、柔軟な勤務体制や障がい者への配慮があるかなど、働きやすい職場を探す方が多いようです。

てんかんの持病があり、仕事を探している人へのアドバイス

最後は、現在てんかんの持病がありつつ仕事を探している方への経験者からのアドバイスの声を紹介します。

  • ・柔軟な働き方ができるところがおすすめです
  • ・受け入れてくれる会社はたくさんあるので、諦めずに積極的に面接を受けてほしいです
  • ・病気に理解のある環境の職場に就職したほうがいいです
  • ・事務など他のスタッフが常にまわりにいる仕事だと心強いです
  • ・服薬と無理の少ない生活を心掛けてください

アドバイスを参考に、てんかんという病気に理解のある職場を探しましょう。

就職する時、てんかんであることは言わないといけないか

てんかんであることを、就職の際に伝える義務はありません。てんかんであることを伝えて就職する「オープン就労」と、伝えずに就労する「クローズ就労」があります。

オープン就労

オープン就労をするメリット・デメリットについて解説していきます。

オープン就労をするメリット

オープン就労をする主なメリットは下記の4つです。

  • ・周囲からの理解が得られやすい
  • ・業務内容を配慮してもらいやすい
  • ・通院や服薬がしやすくなる
  • ・障がい者雇用枠などが利用できることがある(障がい者手帳を持っている場合)

オープン就労をするデメリット

オープン就労をする主なデメリットは下記の2つです。

  • ・選択できる求人が少なくなる
  • ・賃金が低い傾向がある

クローズ就労

クローズ就労をするメリット・デメリットについて解説していきます。

クローズ就労をするメリット

クローズ就労をする主なメリットは下記の2つです。

  • ・求人の幅が広くなる
  • ・賃金が高い傾向がある

クローズ就労をするデメリット

クローズ就労をする主なデメリットは下記の3つです。

  • ・業務内容の配慮は期待できない
  • ・通院や服薬がしにくい可能性がある
  • ・発作が起こってしまった場合の対処に不安がある

就労の際にてんかんの持病があることを伝えるかどうかは、これらのメリット・デメリットを考慮して決めることになります。どちらが良いとは一概には言えませんが、オープン就労のほうが働きやすく、離職しにくいという傾向にはあるでしょう。

なお、クローズ就労の場合、てんかんの持病があることを告知しないことは問題ありませんが、面接で持病について尋ねられた際に事実と異なる説明をすることは、のちのち問題になる場合があるかもしれません。

自分で決めるのが難しい場合は、まずは主治医や家族に相談してみましょう。就労移行支援事業所などでも相談することができます。

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てんかんの方に向いている仕事と制限のある仕事

過度のストレスや睡眠不足など、心身への負担は発作につながる可能性があるため、体調に影響しにくい仕事がおすすめです。制限のある仕事についても解説します。

おすすめの仕事はある?

てんかんの方におすすめの仕事は下記の通りです。
自分のペースで仕事ができ、座って仕事ができる仕事が多いのが特徴です。

ただし、事務仕事でもパソコンのディスプレイの光刺激がよくない場合もあります(その際は、刺激光をカットするディスプレイのフィルターを使うなどの工夫が効果的です)。

  • ・デザイン、プログラミング、ネットショップ経営など、自分のペースでできる仕事
  • ・データ入力や文書作成など、パソコンを使ったデスクワーク
  • ・電話受付、コールセンターなど、座って対応できる仕事

制限のある仕事は?

法律で制限されている仕事は、航空機のパイロットや船員などですが、多くはありません。運転免許も、病状が落ち着いていれば(例えば、過去2年以上にわたって運転に支障をきたすような発作が起こっていない場合など)取得は可能です。

ただし、発作の起こるおそれが続いている場合には、以下のような仕事は避けたほうがよいかもしれません。

  • ・運転が必要な仕事
  • ・高所や落下の危険のある場所での作業
  • ・危険を伴う機械操作
  • ・夜勤のある交替勤務
  • ・一人で行う作業のある仕事
  • ・火や刃物などを扱う仕事(調理など)
  • ・水に入る仕事

てんかんの方が仕事を探す際の相談先

てんかんの方が仕事を探す際に利用できる主な相談先は下記の3つです。

  • ・ハローワーク
  • ・障がい者就業・生活支援センター
  • ・地域障がい者職業センター
  • ・就労移行支援事業所

それぞれ詳しく解説します。

ハローワーク

就職や転職を目指す人々に対し職業紹介や求職相談、雇用保険の手続きといった支援を行っている機関です。

また障がいのある方の就労を支援する窓口「専門援助部門」があり、就職に関する相談やカウンセリングの実施のほか、障がいや疾患のある方を対象にした求人の紹介などを行っています。

障がい者就業・生活支援センター

障がいのある方の暮らしや仕事についての総合的な支援を行っており、就職に関することや職場では話しづらい仕事上の悩み、健康問題などについて相談することができます。

地域障がい者職業センター

障がいのある方に対する専門的な職業リハビリテーションサービス(仕事をはじめる際の準備訓練や就職した後の職場適応援助、復職する際のリワークプログラムなど)、あるいは事業主の側へ雇用管理に関する相談・援助などをおこなっています。

就労移行支援事業所

障害者総合支援法に基づいて障がいのある方の社会参加をサポートするための福祉サービスです。

障がいのある方が一般企業への就労を目指すために「職業訓練の提供」と「就職活動の支援」によってサポートをしています。

てんかんの方の仕事に関するお悩みはココルポートへ

てんかんの方の仕事に関する情報をまとめてきました。てんかんは、症状や程度が様々であり、一人ひとりに合った働き方があります。

てんかんに関する理解も以前より進み、社会的な支援制度も豊富になってきています。とはいえ、支援制度を利用するにあたってまずはどうすればいいのか、迷われることもあるでしょう。

てんかんの症状による仕事のお悩みは、就労支援のココルポートにぜひご相談ください。ココルポートは、お一人おひとりに合わせた「個別支援」のサービスを提供するとともに、ご利用者様が継続的に就労できるようサポートいたします。

まずは「ココルポートの見学・相談」から気軽にお問い合わせください。

※ココルポートの実績
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西原 浩司(にしはら こうじ)

医学博士(慶応義塾大学)、精神科専門医・指導医、認定産業医

長崎大学病院精神科神経科助教、日本学術振興会特別研究員、慶応義塾大学医学部助教(生物学教室)を経て、現在は沖縄県の天久台病院を中心に精神科診療に従事。
その傍ら、慶応義塾大学医学部訪問研究員としてiPS細胞をもちいた精神疾患の基礎研究を行っている。また複数大手企業の産業医として漢方や鍼灸、栄養学的な情報「心とカラダの予防医学」を目指して活動中。

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以下はよくご相談いただく課題やお悩みの例になります。
ご自身にあてはまる課題やお悩みをクリックするとご提案の例が表示されますのでぜひご参考にしていただければと思います。
チャレンジすることに不安があるかもしれませんが、Cocorportは「失敗できる場」なので、ぜひいろいろなことにチャレンジしていただければと思います。

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