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気分障がいのある方の働き方のコツ、休職する時のポイントを解説

気分障がいになり、日常生活や社会生活において「周りに理解してもらえない」と感じたり、困ったりしていませんか。

仕事では業務をこなす必要がありますが、気分の波が業務の効率や対人関係に影響を与えることも少なくありません。

もし休職した場合、スムーズに職場復帰するためには、どのようなことに気をつけたらよいか理解しておくことが重要なポイントです。

本記事では、実際に気分障がいで休職した経験のある方の声をもとに、治療と仕事を両立させるコツや休職をする場合の注意点について解説します。

※近年の世界保健機関(WHO)の診断基準の改訂により、「気分障がい」は「気分症」という名称へ移行しつつあります。ここでは、世間でも比較的なじみのある「気分障がい」という名称で話を進めます。

気分障がいとは?

気分障がいとは、感情障がいともいわれます。

喜びや悲しみの感情は誰にでもあるものですが、その気分の振れが過度にあらわれてしまうことが特徴です。

過度の悲しみや落ち込みが長く続く場合はうつ病(抑うつ症)、落ち込みと高揚の両方を行き来する場合は双極性障がい(双極症)といわれることがあります。

それぞれの気分障がいについて以下に解説します。

うつ病(抑うつ症)

うつ病(抑うつ病)では、気分の落ち込みが続き、日常生活に支障をきたします。

気持ちの落ち込みが続く、気力が出ない、集中できない、以前は趣味として楽しんでいたことが楽しめなくなる、食欲がない、眠れないなどのサインが出た場合はうつ病(抑うつ症)かもしれません。

こころの病気を疑った場合は、自己判断せず、まず医師に相談してみることが大切です。

治療としては、休息や睡眠を十分にとりつつ、症状に応じて抗うつ薬や漢方薬などの内服や、認知行動療法(自分自身の考え方のクセに気づき、修正していく心理療法)などの心理療法を行っていきます。

双極性障がい(双極症)

気分が高揚して活動的な「躁状態(あるいは軽躁状態)」と、気分が落ち込んで今まで好きだったことが楽しめなくなる「抑うつ状態」を繰り返します。

それぞれの時期の長さや周期は人それぞれです。

気分の波は誰にでもあるものですが、日常生活に支障をきたすほど活動的な時期があり、その後で落ち込みが出現する、というパターンが多く見られます。

眠らなくても活動し続けられる、アイデアがどんどん浮かんで止まらない、収入と不釣り合いに大きな買い物をする、などのサインがある場合は医師の診察を受けるとよいでしょう。

治療としては、気分を安定させるための薬物療法が基本ですが、心理教育や認知行動療法などを併用することで、予防効果が高まるという報告もあります。

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気分障がいで休職した人の声

ここでは、実際に気分障がいで休職した方を対象に行ったアンケート結果を基に、経験者の声を紹介していきます。

気分障がいで休職した方の割合をはじめ、質問に回答いただいた生の声を紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

【アンケート概要】
調査時期:2024年4月23日~2024年4月29日
回答数:100件
調査手法:インターネット調査
調査対象:気分障がいの経験のある方
調査実施:インターネットリサーチ会社

気分障がいで休職した人の割合

気分障がいで休職した人の割合の画像
アンケート調査の結果、100人中73%(青色)の方が気分障がいで休職していることが分かりました。その中で、休職後に復職せず退職した方の割合は31%です。

復職せずに退職した理由として、以下の2つの声が印象的でした。

  • ・休職中でも仕事関連の電話がかかってきて、心が休まらなかったため
  • ・職場で気分障がいについての理解が得られなかった

気分障がいの方が職場で長く働くためには、周囲の理解が重要であることが分かります。

気分障がいで休職した際に困ったこと

以下は、気分障がいで休職した際に困った経験として多く寄せられていた声です。

  • ・休職可能な期間が短かったこと、収入がなくなるなどの経済的な不安があった
  • ・傷病手当金の支給が遅く、税金の支払いや奨学金の返済などに困った
  • ・睡眠時間がズレてしまい昼夜が逆転した
  • ・職場から離れ、孤独感や孤立感を感じた
  • ・スタッフへの迷惑、復帰してやっていけるか、会社からの評価を考えて不安だった

収入の途絶えや傷病手当金の支給のタイミングによって、金銭的に困っている状況のあることもうかがえました。

気分障がいで休職した人の復職先の割合(元の職場か再就職かその他か)

気分障がいで休職した人の復職先の割合の画像

アンケート結果では、元の職場に復帰された方が最も多く、次いで退職して別の職場で正社員として再就職したり、別の職場でパート・アルバイトとして働いていたりする状況です。

中にはフリーランスの道を選び、クラウドソーシングサイトに登録して案件を受注し、仕事を得ている方も見受けられました。

気分障がいで休職後、復職するにあたって気をつけたこと

休職後に復職する際、気をつけたこととして挙がっていた声は、以下の通りです。

  • ・すぐ元の勤務時間に戻さず、午前中だけ→15時まで→17時まで→元の勤務時間という流れで段階を踏んだ
  • ・症状を悪化させないよう、睡眠を優先させて生活するようにした
  • ・自分を責めない、完璧主義にならない、周りを頼ることを意識した
  • ・仕事だけの生活にならないようプライベートの充実も図った
  • ・体調が悪い日や気分が悪い時は無理をしないようにした

復職する際は、自分自身の健康を最優先にし、焦らず少しずつ仕事に順応していくことが大切です。

気分障がいの方が仕事と両立する際に気をつけたこと

以下は、気分障がいの方が仕事との両立において気をつけていることです。

  • ・パート勤務を選び、自分に無理のない範囲で働いている
  • ・体調が悪くなると気分にも影響されるため、仕事の合間に休憩や深呼吸を行う時間をもうけた
  • ・業務の情報は同僚と共有し、休息のために有給休暇をこまめに取っている
  • ・ストレスがかかるプロジェクトは避け、業務はできるだけ同僚と協力して担当している

気分障がいの方は真面目で几帳面な性格の方が多く、無理をしてしまう傾向があります。決して無理をせず、適度な休息を取りつつ仕事を進めることが大切です。

気分障がいの方が休職する場合の注意点

気分障がいがありながら働く中で、仕事や日常生活に支障をきたすほど症状が出ている場合は休職が必要です。休職する際には、以下の2点について必ず確認しましょう。

  • ・休職できる日数
  • ・仕事復帰のタイミング

休職できる日数は、企業によって規定が異なるため、職場に直接問い合わせるか、就業規則を見て確認する必要があります。

休職する際、一般的に病気やけがが理由となる場合は、医師の診断書が必要です。そのため、早めに主治医に相談して必要な書類を準備しておくと、スムーズに休職手続きが行えます。

仕事復帰のタイミングに関しては、自身が「もう大丈夫」と感じても、まず主治医に相談して決めることが望ましいです。

症状が再び悪化するのを防ぐため、主治医の意見を聞きつつ、この記事でご紹介する専門機関やリワークプログラムなども利用し、復帰に向けて適切な計画を立てましょう。

復帰時には、時短勤務や業務内容の調整などは可能か職場に相談し、できる限り仕事の負担を軽減してもらうことも大切です。職場の産業医とも相談しながら慎重に進めましょう。

気分障がいの方が治療と仕事を両立させるコツ

気分障がいの方が治療と仕事を両立させるためには、以下2点のコツをつかむことが重要です。

  • ・仕事量に余裕を持たせる
  • ・睡眠や服薬など生活の基本を乱さない

まず、仕事量に余裕を持たせることが大切です。気分障がいの方は、調子が良い躁状態の時に過度に仕事を引き受けてしまい、自分を追い詰める結果となり後悔するケースが多い傾向があります。

気分障がいは、心の浮き沈みによって体調が変動するため、もしもの不調にそなえて仕事量を調整する自己管理が大切です。長期的に安定して働くためにも、常に自分の健康状態を考慮しつつ、タスクを詰め過ぎないように注意しましょう。

次に、睡眠や食事、服薬など、生活リズムを乱さないように心がけることも大切です。睡眠不足であったり生活が不規則であったりする場合は、気分障がいの症状の悪化につながるだけでなく、治療の妨げとなる可能性もあります。

心身を健康な状態に保ち、仕事と治療をうまく両立させるためにも、十分に睡眠を取って処方された薬を正しく服用するように心がけましょう。

気分障がいの方が休職期間に利用できる制度

短期間の休職であれば、年次有給休暇をあてることができるところも多いです。

それ以上の休職期間になる場合は、職場の規定により一定期間は給与の一部が支給される事業所もありますが、そうでないところもあります。休職を考える際には職場の就業規則の確認が必要です。

健康保険に加入している方は、休職の際に傷病手当金がもらえる可能性があります。職場の人事部などに確認しておきましょう。

気分障がいの方が頼ることのできる専門機関

休職後に退職して新しい仕事を探す場合、様々な支援を得られる機関があるのをご存じでしょうか。以下にそれぞれの特徴について解説します。

ハローワーク

ハローワークには、障がいや疾患のある方の就労を支援する「専門援助部門」という窓口があります。

適性や希望職種に応じた職業相談や紹介を受けられ、障がい者手帳をお持ちの場合には障がい者雇用枠を利用するかどうかの相談もできます。

なお、ハローワークには、一般就労の求人も多くあります。

地域障がい者職業センター

地域障がい者職業センターは、ハローワークと連携している施設です。

障がいのある方の専門的な職業リハビリテーションを提供し、就労をサポートする施設として各都道府県に設置されています。スムーズな復職と再発予防を目指すリワークプログラムも行われています。障がい者手帳をお持ちでない方でも利用できます。

就労移行支援事業所

障がいや疾患のある方の就労に必要な訓練などを行い、一般企業への求職から就職までの一連の過程をサポートする支援機関です。

「職業訓練の提供」と「就職活動のサポート」などの支援を行い、履歴書作成や面接対策などの就職活動のサポート、就職後の定着支援などを受けることができます。

気分障がいの方の就労に関する相談はココルポートへ

就労移行支援事業所では、仕事に関する相談だけでなく、生活面も含めたサポートが得られます。

そのため、気分障がいの方が安定して生活を送る助けになってくれることでしょう。

就労移行支援のココルポートでは、電話相談を受け付けています。仕事に一歩踏み出す時、迷うことがあれば相談してみてください。

※ココルポートの実績
Cocorport(就労移行支援・定着支援)の就職実績及び定着実績について | 障がい者就労移行支援のCocorport


西原 浩司(にしはら こうじ)

医学博士(慶応義塾大学)、精神科専門医・指導医、認定産業医
長崎大学病院精神科神経科助教、日本学術振興会特別研究員、慶応義塾大学医学部助教(生物学教室)を経て、現在は沖縄県の天久台病院を中心に精神科診療に従事。
その傍ら、慶応義塾大学医学部訪問研究員としてiPS細胞をもちいた精神疾患の基礎研究を行っている。また複数大手企業の産業医として漢方や鍼灸、栄養学的な情報「心とカラダの予防医学」を目指して活動中。

こんなお困りありませんか?

以下はよくご相談いただく課題やお悩みの例になります。
ご自身にあてはまる課題やお悩みをクリックするとご提案の例が表示されますのでぜひご参考にしていただければと思います。
チャレンジすることに不安があるかもしれませんが、Cocorportは「失敗できる場」なので、ぜひいろいろなことにチャレンジしていただければと思います。

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