就労移行支援とは、障害者総合支援法に定められた「障がい福祉サービス」のひとつです。
障がいのある方(※)が就労に向けたトレーニングを行い、働くために必要な知識やスキルを習得し、就職(復職)後も職場に定着できるようサポートを行います。
※障がい者手帳を持っていない方や精神的な不調で休職中の方なども、主治医の「診断書」や「意見書」があれば自治体の判断により利用可能な場合があります
ココルポートなら改善ノウハウが豊富にあります!
毎日の生活リズムを記録し、生活が乱れている原因を知ることで改善ポイントを整理できます。スタッフに共有することで、一緒に改善方法を検討することができます。
SSTとはSocial Skills Training(社会生活技能訓練)の略称。日常生活のあらゆる場面を想定しながら、適切なコミュニケーション方法を考えます。
障がい特性としてどんなことが苦手なのか、どんなことが得意なのかを洗い出します。自己PRだけでなく、企業へ伝える配慮点の整理にもつながります。
応募書類添削はもちろんのこと、求人の見方・面接対策など幅広いプログラムを展開。また、障がい者雇用とは何かを知ることで、より自身に合った就職を検討できます。
他にも、「仕事が長続きしない」「体力に自信がない」
「自分の課題が分からない」など様々な悩みに対応しております。
ひとりで悩まず、お気軽にご相談ください
就労移行支援事業所での新しい人間関係に不安を抱く方も多いはず。ココルポートのスタッフは親切丁寧な対応でみなさんをサポートします。
体調のほか、家族のことやプライベートの相談も可能。なぜなら、不安や悩みを解消する方法を身に付けていくことで、安定した就労に繋がると考えているからです。
また、就労を目指してはいるけれど、訓練って何をすればいいの?と不安を抱かれる方も多くいらっしゃいます。
担当スタッフがつくので、目標を確認しながらどんな訓練をしていけばいいかを一緒に考えます。希望職種がなくてもOK!
就労へ向けたスキルアップとセルフケアについて、ご利用者様の状況に合わせながら就労準備を整えることができるようバリエーション豊富にご用意しております。
ココルポートの支援は日々の生活の改善から取り組みます。
運動、睡眠、食事などの生活に欠かせない内容について、外部の専門家を招いたオンライン講座を開催。
専門的でありながら楽しく学べると人気を博しています。
<過去実施したプログラムタイトル>※一部抜粋
現在9割程度の方は自己負担なくご利用いただいています。
※ご本人様の前年度所得、ご家族の所得に応じて利用料がかかる場合もございます。
詳しいことはスタッフあるいはお住まいの行政担当課にお問い合わせください。
※ 画像はお弁当の一例です。
他多数
「オープン就労か、クローズ就労か」どちらを目指すのが自分にとって良い選択肢なのか、最初は答えがありませんでした。一人で考えると悶々として、良くないことまで考えてしまいます。そんな時、見学に行った就労移行支援事業所Cocorportのサービス管理責任者やスタッフが、私の悩みを優しく聞いてくれました。とても話しやすかったので、「ここでなら、今決められないことも、相談しながら決めていけそう」だと感じました。
当時の私は、就職に対して焦っていたので、Cocorportの通所も初めから週5日利用したいと言いました。しかし、生活リズムも整っていなかったことから、「まずは週3日から始めて、順々にステップアップしていきましょう」と、その時々の私に合う方法をスタッフが提案してくれたのです。
将来への不安から休んでしまう日もありましたが…、休んだ翌日はいつもスタッフが心配して声をかけてくれて、責めるでもなく、諭すでもなく、その時々の私を受け止めてくれました。
私は電話が苦手で、なんとなく落ち込んでどうしてよいか分からなくなり、電話連絡を入れられないままCocorportを休んでしまったことが何度かあります。通所予定なのに私が来ないので、Cocorportから電話がかかってくるのですが、それに出ることすら難しいことがありました。
「電話が苦手なことも、辛いお気持ちであることも分かっています。だから安心して、思い切って電話してくれた方が、ご自身が楽になれると思いますよ。」 苦手なことも含めて相談に乗ってもらい、私のことを思って言ってくれているのだと安心できたことで、通所ペースが自然に増えていきました。そして3~4ヶ月ほどかけて、週5日休まずに通所することができるようになりました。
Cocorportに来る前に働いていた経験と言うと、大学を卒業後、いくつかのアルバイトをしていたことがあります。飲食店で接客をしていたのですが、シフトを詰め込みすぎてしまい、体力的に辛かったですね。人間関係の悩みもありましたが、それをうまく解消することができませんでした。
忙しい仕事ですし、同時進行で色々なことを進めなければ作業が回らなかったり、自分で考えて行動することが求められるため、私には不向きな仕事だったと思います。
次こそは長く働ける仕事に就きたいと思い、自己分析をしたとき、一人でコツコツ取り組む仕事であれば集中してできそうだと感じました。そこで、希望職種を事務職に絞って就職活動を行うことにしました。
「オープン就労か、クローズ就労か」ということについても悩んでいたのですが、スタッフやほかの利用者さんと話しているうちに、「オープン就労にしてみよう」という気持ちが生まれました。そして障がい受容についても、自然に受容できるようになっていましたね。様々な障がいがある他の利用者さんとの交流は、それまでの生活にはなかったものなので、皆さんのがんばっている姿を見て、私も自分の障がいを受容し、オープン就労でがんばってみようと思えたのかもしれません。
まずはハーローワークの合同面接会に参加することから始め、3日間の企業実習に参加したり、自分で探した求人に応募書類を送ったりしていました。
企業実習はスタッフの勧めで参加したのですが、とにかく緊張してしまいました。1日目はPowerPointで資料を作り、自己紹介をしました。2日目は実際にその会社の事務の仕事をやらせていただき、3日目は2日目に行った仕事内容を振り返り、発表を行いました。
人前で発表するのはとても苦手で、前日は緊張のあまり眠ることができませんでした。当日の朝も「行きたくないな」と思って休みたかったのですが、「仕事をしたらそんなことは言ってられないし」「Cocorportのスタッフも来てくれるから、がんばって行こう」と必死に自分を奮い立たせ、何とかやり遂げることができて…。
その時の達成感は、うまく言葉にすることはできませんが、今の「自信」につながっています。
現在勤務している会社との出会いは、私に向いていそうな事務職の求人があるというCocorportスタッフからの紹介でした。金融系企業の特例子会社で、1次面接、2次面接、実習を経て、現在はトライアル雇用で勤務をさせていただいています。
1次面接でも、2次面接でも、自分の障がいを受容しているかについて尋ねられ、企業側がその部分を大切にしているのだと感じました。 私の方からは、障がいに対する配慮点として、初めは時短勤務からスタートしたいことや、新しい環境になるので定期的に面談をしていただきたいこと、口頭の長い指示は頭に入りづらいので可能であれば書面でいただきたいこと、メモを取る時間がほしいことなどをお伝えしました。
実習の際には、Cocorportで一生懸命練習したブラインドタッチで作業をしていると、企業の方から「ブラインドタッチができるのですね!」と声をかけていただき、嬉しくなったことを覚えています。
現在は10時~16時で勤務をしていて、主にデータ入力やデータスキャンの事務作業を行っています。疲れることもありますが、1時間に1回、10分間のリカバリータイムというものがあるので、休憩室で仲間と会話したり、一人でゆっくりと過ごしたりしながら休憩を取っています。
気を付けていることは、分からないことがあったときはすぐに質問することです。溜めているとストレスになりますし、悩む時間がもったいないですからね。
希望していた通りのコツコツできる仕事で、集中して取り組めますし、やり切ったときには大きな達成感が得られます。
はじめて就労移行支援事業所Cocorportに見学に行った時の感想は、スタッフが丁寧に対応してくれて、「安心できそうだな」と感じたことでした。それまではレストランやスーパーで4時間程度のアルバイトしか経験したことがなかったので、「もう少し長く働いてみたい」と思い、Cocorportに通うことに決めました。
Cocorportでの訓練の中で役に立ったのは、「パソコン講座」と「面接練習」です。パソコンには以前から興味がありましたが、実務として使ったことがありませんでした。プログラムや個別訓練で練習を積み重ね、MOS(マイクロソフト オフィス スペシャリスト)にも挑戦し資格取得を果たしました。
また、就職活動のやり方が分からなかったので、面接練習ができたことも良かったです。自分の弱みに対する対処法を伝えることや、障がいについて自分の言葉で説明することなどを学び、アドバイスしてもらったポイントを一つひとつ直していきました。
通所している間に10社ほど面接を受けましたが、残念ながら不合格が続きました。しかし就職をどうしてもあきらめたくなくて、ハローワークへ行くなど就職活動を続け、現在勤務している情通信系企業の求人票を見つけました。面接のときには、面接官だった現在の上司から「楽な気持ちで話してくださいね」と声をかけていただき、安心して臨むことができたことをよく覚えています。
働き始めてから3年が経ちました。現在は、来客応対やオフィス備品・PC手配など、総務的な立ち回りの仕事を任せてもらっています。
はじめの3ヶ月間ほどはゲーム関連の部署に配属されていました。長時間にわたりゲームの不具合を調べる作業がメインでしたが、障がい特性から一つのことをやり続けることが苦手なため、自分には合わないと感じてしまいました。そこで、勇気を出して上司に相談したところ、現在の仕事に業務内容を見直してくださったのです。上司は常に私たちの困りごとに対してすぐに対応をしてくれるので、相談がしやすく、安心して働くことができています。
人とコミュニケーションを取ることは勇気がいることですし、緊張してしまうため、どちらかといえば苦手な方でした。しかし仕事を通して、会社の方々とコミュニケーションを図りながら業務をすることができるようになり、現在はとても楽しいです。
コミュニケーションを円滑にするうえで、Cocorportでは「クッション言葉(「恐れ入りますが」「申し訳ございませんが」など依頼や報告の前に添える言葉)」が大切であると学びました。しかし実際に働いてみると、相手によっては緊張を与えてしまうこともあったので、現在は臨機応変さが大事だと感じています。また、上司との信頼関係を築くうえでは、本音で思ったことをまっすぐに伝えることを心がけています。
今後は正社員を目指して頑張りたいと思います!そのためには、会社のため、社員のためにできることを増やしていきたいですね。そして、自分が居なければ困ると思ってもらえるくらい信頼される社員になっていきたいと思います。
就労移行支援を知る前は、B型事業所(就労継続支援B型:現時点で一般企業などに就職することが難しい方を受け入れ、雇用契約を結ばずに働く場所を提供する障がい福祉サービス)を利用していました。
しかし、B型事業所で作業をしていても就職に近づいている実感がなく、求人情報もありません。スタッフに「働きたい!」「就職活動がしたい!」と訴えたのですが、「今の状態では自己管理などの面から就職は難しい」と言われるばかり…。
Cocorportに来るまで、僕には7年間の就労経験があります。
以前は栃木県に住んでいて、大手の衣料品小売店(障がい者雇用)で5年間働いていました。家庭の都合で首都圏に引っ越した後は、新たな自宅から通える店舗に転勤となりましたが、それからの2年間は、僕の中ではとても大変な経験でした。
都会への引っ越しという環境変化もありましたし、転勤後しばらくしてから上司の異動があり、障がいに対して全く理解のない方が新たな上司となったのです。
次第にコミュニケーションをとることが上手くいかなくなり、仕事が辛くなっていきました。出勤しようと思って職場の最寄り駅に到着したのに改札から出られなくなったり、一つ手前の駅で途中下車してしまったり、最後には、電車に乗ることさえ怖くなってしまいました。
出勤日を減らし、ラッシュを避けて各駅停車に乗るなど自分なりに考えられる努力をしたのですが、当時はもう、心も体もついていかなかったですね…。
とうとうパニック障がいという診断を受け、退職せざるをえない状況になってしまいました。
主治医の先生のお話によれば、もともとてんかんを持っている人は、パニック発作を起こしやすいのだそうです。
Cocorportは家から近かったため、「何かあったら家に帰れる」というところが良かったです。
訓練を始めてからは、ほとんど毎日通っていました(笑)。よほどのことがない限り、休みませんでしたね。
念願だったパソコンを一生懸命練習して、PC検定にも挑戦し、Wordはひと通り使えるようになりました。タイピングも頑張りました。
また、僕は話すことは好きなのですが、相手の話を聞くことが苦手だったので、SST(Social Skills Training/社会生活技能訓練)でコミュニケーションの練習ができたのは勉強になりました。
土曜日の余暇活動は…、今思い出しても笑ってしまいますね(笑)。
卓球をしたり、お菓子作りをしたり、プラネタリウムや漫画館に出かけたり…。
カラオケに行ったときは、ペンライトを持参して、盛り上げ役になりました。
結局、就職が決まって仕事が始まる2日前まで、ずっとCocorportに通っていました(笑)。
就職活動では、はじめは特例子会社で働いてみたいと思い、ある企業に見学に行ったのですが、真夏だったせいか本当に暑くて、社内にいてもまだ暑くて、自分には合っていないと感じてしまいました。
その後、介護系の企業説明会に実習先を探すつもりで参加してみました。そこにブースを出していたのが、現在勤務している会社です。介護のほかにも様々な職種の募集をしていたので、まずは介護施設での清掃の仕事に実習として挑戦してみることにしました。
福祉の現場で働いている方々は、僕のことも理解してくれて、とてもあたたかみがありました。5日間の実習中も、周りの方がとても丁寧に仕事を教えてくれたので、「ここなら大丈夫かな…」と思い、働きたいと思うようになりました。
現在は、月・水・木・日の週4日、9時~17時まで勤務し、介護施設のエントランスやラウンジなど、あらゆる場所の清掃を行っています。全部の作業を任せてもらっているので、効率の良いやり方を試行錯誤したり、ふき忘れがないかを確認します。時々上司がチェックをしに来てくれて「ここやってないよ!」と言われることもあるのですが(笑)。
それまで私は、働いたことがありませんでした。
働いたことがないため、働くことへのイメージも湧きませんでした。
「このままではいけない、何かしなければ…」と思っていた時、「市役所の相談窓口に行ったら、何か相談にのってくれるのでは?」と母が背中を押してくれました。そこではじめて、「就労移行支援」というサービスがあることを知ったのです。
Cocorportで印象に残っているプログラムは、「Cocorport式目標設定」です。1枚のシートの中に合計81個のマス目があり、中心には「自分らしく働き続けることの実現」という最終ゴールが記されています。その周りの8つのマス目には、最終ゴールを達成するために必要なことを自分で記入していき、さらに外側のマス目には、先に挙げた8つのことを達成するためにやるべきことを掘り下げて記入していきます。
それまでは、働きたいと思っていても漠然としていて、やる気はあるのに何をすれば良いのかが分からない状態でしたが、目標を細かく設定することで、働くためにやるべきことが明確になりました。
また、他にも「模擬面接」「模擬就労」「PC講座」などのプログラムに参加しました。
「模擬就労」で行った名刺のデータ入力作業は、集中して作業することの訓練に。Excel、Word、PowerPointの練習は、就職後の今も役に立っています。
就職活動は、週5日の通所ができるようになってから開始しました。
ハローワークに求人検索に行ったり、スタッフから紹介してもらったりして企業に応募しましたが、書類選考の段階で2社から不合格通知が来た時には、気持ちが落ちそうに…。
一人で考え込むと不安が募り、その不安をスタッフに吐き出すこともありました。
「通勤」に対しても不安があったので、履歴書を出した企業には就職するつもりで、最寄り駅を調べて実際に会社に行き、通勤のシミュレーションをしていました。
現在は保険会社で、週5日、9時~16時45分の時間帯で仕事をしています。忙しい時期は少し早めに出勤し、無理のない範囲内で残業をすることもあります。
保険業には前々から興味を持っていました。
保険会社と聞くと、社内はピリピリしているのではないかとイメージしていましたが、実際は外からのプレッシャーはあるものの、社内は仲間意識が高く和気あいあいとしていて、とてもよくコミュニケーションを取っています。
しかし、皆さんお忙しいので、何かを尋ねる時はCocorportで学んだクッション言葉を意識しながら、ホウレンソウ(報告・連絡・相談)をしています。
配属先は自動車保険の部署で、自動車事故の案件を扱うため、ネガティヴな内容を確認していると少し落ち込んでしまうことがありますが、うまく心の整理をしながら業務にあたっています。また、お昼休みには信頼できる同僚5~6人でランチをし、悩みを聞いたり相談し合ったりすることで、さらにリフレッシュができています。
もともと、新しいことを覚えるのが好きな性格です。初めて働くからこそ、仕事は何もかもが新しいことだらけ。不安なこともありますが、新しい知識を得ることが、今とても楽しいです。
ココルポートのことは、以前私の兄の知人が、まだ社名がMelkだった時代に通所し就職したと聞いており、存在は知っていました。自分も支援が必要になり、ココルポート以外の就労移行支援事業所についてもネットで調べていましたが、駅からも近く、やはり毎日のことですのでお昼ご飯もいただけるのはありがたく、兄の知人の話もありココルポートに決めました。
通所を決めると、担当のスタッフとじっくり話し合い、何を目指したいのか、そこへ向けてどうしていきたいのか、どんなふうにどんなペースで進んでいきたいのかを、一つひとつ一緒に考えてクリアにしていきました。その相談の中でスタッフからアドバイスがあり、最初から週5日通って少し強制的に習慣化するというチャレンジをしました。気が緩みがちな私の性格にはそれが功を奏し、すぐにOfficeに慣れ、リズムを作ることができました。私の性質をすぐに捉え、的確な判断でチャレンジを促してくれたスタッフには、感謝とすごいなぁという思いです。そして、毎日同じ時間に行く場所がある、待ってくれている人がいる、ということにすごく安心感を覚えました。
訓練も、最初は座ってプログラムを聞いているだけだったのですが、様々なプログラムが刺激になり、個別訓練だけでは得られない情報やスキルを学べることに気づきました。そこからどんどん面白くなり、何でも積極的に取り組むようになりました。ココルポートのプログラムに参加したことは、今でも本当によかったと思っています。
でも、いざ就職活動となると実感が沸かず、なかなか具体的に考えられるようになりませんでした。自分は本当に就職できる状態なのだろうかという思いがよぎり、それで余計に焦りや不安が募るという負のスパイラルになっていました。でも、そこでもまたスタッフの方が根気よく一緒に考えてくれて、的確なアドバイスで、ギリギリまで自分から腰を上げない私の背中を押してくださいました。
今は月曜~金曜、8時~16時で働いています。データ入力が主な仕事ですが、月水金と週3回は本社とグループ会社にチームで清掃にも行っています。ずっと同じ場所で働くよりも、そうした移動があるのも、私にとっては良い気分転換になっています。
就職後、最初は研修期間で、先輩方から1つ1つ丁寧に教えていただきました。毎日とても緊張し、自分は本当にこれで大丈夫なのか、自分はダメで続かないのではないかと不安に思っていました。先輩のみなさんは言葉遣いがとても丁寧で的確なのですが、私は言葉の使い方もうまくないし、語彙も少なく、そんな自分を責めたりすることもありました。だいぶ仕事に慣れた今でも、たまにそんな自分の気持ちに負けてしまいそうになることがあります。この人はこんなにできるのに、こういうこともできるのに自分は…と比べてしまうのです。なかなか人との比較癖が抜けないのですが、それでも少しでもそこに近づけるよう、自分を責めるのではなく「動くしかない」と自分に言い聞かせるようにしています。その都度気づいて何度でも練習し、身につけるしかない。ココルポートでの訓練と同じです。
今でもココルポートのプログラムや模擬就労で使った資料などは残してあります。今のところまだありませんが、つまずいて困った時にはその資料を見返そうと思っています。とても大切なことを学んだので、“何かの時に”と思うと捨てられないのです。書類として残しておけば、「あれ?」と思った時にいつでも見返して、「そうだった」と確認できます。そう思えることが、私に安心感を与えてくれるのです。
ココルポートのことは、もしどこにしようか迷っている方がいれば、「私も行って良かったよ」とお伝えしたいです。何よりスタッフの皆さんが素晴らしいからです。仕事についてだけでなく、個人的な悩みなどに関しても、とても親身になってくれました。
ココルポートの卒業生として私が言えるのは、生きていれば誰でも、良いことばかりではなく落ち込むこともあると思います。もしかしたら辛いことのほうが多いかもしれない。でも、諦めないで困った時はスタッフなど周りにいる沢山の人達に話してみてほしいということです。「それが解決法でなくても、話すだけで楽になる。頼っていいのですよ」と言いたいです。心を開いて相談すれば、自分は一人じゃないと気づきます。一人で苦しまないで顔を上げて、そして諦めないでほしいと思います。
私も周りの人に助けられて就職できましたし、周りのサポートが沢山あって今があります。今の職場では、サポートスタッフの方が、私が挫けそうになる前に察知して声を掛けてくださったり、見えないところでサポートして動いてくださいます。今のチームはみんなで支え合っていて、だから私も、そんなふうに他のメンバーに元気がない時に目を配れる人になりたいのです。私が沢山の人に助けてもらったように、誰かが困っていたらすぐに察知してさりげなく手助けできるように、私もなりたいです。
正直な気持ちを言うと、初めは「行きたくない」と思っていました。妻が手にしていたのは、かかりつけの心療内科にあった就労移行支援事業所Cocorportのパンフレット。体調を崩して仕事を辞め、失意の底に居た時のことです。Office見学に行ってみたものの、「何をするところなのか?」「自分にプラスになるものはあるのか?」と懐疑的で、スタッフから色々と説明を受けながらも心を開くことはできませんでした。
しかし、当時は一人で就職活動をしていたこともあり、「何かのきっかけを…」という気持ちで通ってみることにしました。すると、いつもこまめに声をかけてくれるスタッフや、プログラムなどを通じて似た境遇の利用者と話すことにより、段々と以前の自分らしさ、自信というものを取り戻せるようになり、自然と日常のリズムも安定していきました。
その時に感じたのは、「人間は会話をしないとダメになる」ということ。もちろんそれまでも家族との会話はありましたが、Cocorportに通い、たくさんの「会話」が生まれたことにより、社会との関わりの中で生きるという人間らしい生活を取り戻すことができたのだと思います。初めは半信半疑な気持ちでしたが、次第に私の中には、「続けてみよう」という思いが生まれるようになっていました。
Cocorportではプログラム参加が必須ではなく、プログラムと個別訓練とを自分で選択できるという自由さがあったのが私には合っていたと思います。その中でも特に強く心に残っているのは、「自分の障害を説明する」というプログラムでした。
障がい者雇用(オープン)で就職する場合には、面接の際、必ずと言っていいほど、障がい説明や配慮点について問われる場面が生じます。それまで私は、面接で質問が及ぶたびに、病気に負けたくないという強い気持ちから「以前のように規則正しく働くことができれば病気は問題ないと思います」と答えていました。
しかし、そのプログラムで学んだのは、応募企業は自分の障がいや病気を理解し、自分の言葉で説明ができる人を求めているということです。それを聞いた私は、今まで自分が無理をしていたことに気付き、以降の面接では、自分の状態についてしっかりと説明することに努めました。就職活動の終盤では、もう面接が「楽しかった」です。単なる慣れだったのかもしれませんけどね(笑)。
現在は、情報通信系企業のサテライトオフィスで、事務職として働いています。サテライトオフィスは、あらゆる障がいのある方が安心・快適に働けるよう特化されたオフィスで、15社程度が入っていますが、全員が障がい者雇用で働く方々です。正直、いきなり健常者と一緒に働くのは負担が大きかったと思いますが、安心して働くことができています。
事務職で働くにあたり、CocorportでWordやExcelなどのPCスキルを高められたことは良かったと思います。仕事をしていたら、実務に追われてじっくりとPC訓練をするなんてなかなかできませんからね。他の2名も就労移行支援などでの訓練経験があり、実務経験が少なくてもMOS資格を取得している方もいて、即戦力として活躍しています。時間を確保できるときにしっかりとPC訓練をやっておくのは必要なことだと実感しています。
嬉しいことに、20年以上働き続けてきた経験というのは、簡単には消えないものですね。最初は体力的に大丈夫だろうかと心配しましたが、いざ働き始めてみると、仕事中に集中力が途切れることもないですし、お腹が空くこともありません。現在は、「全てが戻ってきた…」という感覚の中で、以前の自信を取り戻すことができた気がしています。ストレスを感じることもありません。心地よい季節になってきたので、趣味である自転車を、また走らせていきたいと思っています。
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